タイミング(清玲)

コンビニからの帰り道。
清志さんの手がぷらぷら揺れるのを横目で見ていた。

(手を繋ぐタイミングってどうだったっけ?)

清志さんとのお付き合いは順調だ。
けれど、お付き合いするようになってから私も清志さんもなかなか仕事が忙しく、丸一日二人で過ごす時間がなかなか取れない。
夜、どこかで食事したり、互いの家に行ったりする事が多い。
つまり、今みたいに並んで歩く時間がほとんど存在しないのだ。

ちらりと隣を歩く清志さんを盗み見る。
リラッゴマとコラボした期間限定デザートをコンビニで無事にゲットした清志さんの横顔は嬉しさを隠しきれていない。
その嬉しそうな表情に愛おしさがこみあげてくる。
そして、手を繋ぎたいという気持ちもあっという間に膨らんでしまう。

「き、清志さん!」
「ん、なんだ? もしかして何か買い忘れたか?」
「いえ、それは大丈夫なんですけど……」
「そうか? さっきからそわそわと落ち着かない様子だと思っていたが……」

そう言って、清志さんが私の顔を覗き込む。
突然近くなった距離に息が止まりそうになる。
いっそこのまま息を吐き出す勢いで言ってしまおう。

「清志さん、あのーー」
「問題ないなら早く戻ろう。少し風が冷たくなってきたからな」

私が告げる前に、清志さんは宙ぶらりんになっていた私の手を取った。
ぎこちなく指と指を絡めて恋人繋ぎへと変わり、鼓動が高鳴る。

「手を繋ぐタイミングなんて難しいものだな」
「……私も同じ事思ってました」

清志さんの頬がほんのり赤く染まる。
多分私の顔も赤くなっているだろう。

「手、繋げて嬉しいです」

きゅっと握る手に力を込めると、返事するみたいに清志さんも手を握り返してくれた。

 

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