キャンディ(シュウテウ)

シュウの手は大きい。
私の手が二つあっても足りないくらい大きいと思う。

「ん? どうした」
「シュウの手って大きいよね」
「ああ? そうか?」

こんなもんだろと言って口の中のキャンディを転がした。
私の口にも同じキャンディがある。
BAE&BEがコラボしているキャンディでおまけにシールがつくのだ。
シークレットが欲しくて、見かける度に買ってるけど消費が追い付かない。
シュウの口にねじ込んだのはついさっきだ。

「足も大きいし、体も大きい」
「まあ、そうだろ」

何が言いたいんだ? って顔をするシュウ。
私は色々と顔に出やすいってよく言われるけど、シュウだって結構分かりやすい。
一緒に過ごす時間が私たちをそうさせてくれているのだろう。
それが、凄く嬉しい。

「あ、でも瞳は私の方が大きい」
「はいはい、そうですねー」
「どうでもいいって思ってるでしょ?」
「いや、瞳が大きくて羨ましいね」
「もう……」

思ってもないことを言うシュウに頬を膨らませる。
シュウの手が大きくて良かった。
シュウの手が私の手をすっぽりと包み込むのが大好きだから。
シュウの体が大きくて良かった。
シュウの腕の中、シュウの匂いとか体温とか胸の鼓動とか、全身で感じられるから。

「飴、もうなくなった」
「え、嘘でしょ!? 私のまだ半分くらいあるよ」
「どれ」

口を開けて、溶けかかったキャンディを見せる。
すると、シュウの大きな手が私の後頭部に回る。
あ、と思った次の瞬間にはシュウの顔がすぐ近くにあって、唇が重なっていた。
私より長くて大きな舌が口内をまさぐり、キャンディをさらっていく。

「……シュウ!」
「ん? 戻すか?」
「いりません。新しいの食べますぅ。シュウだって新しいの食べて良かったのに」
「あんたが食べてるやつの方が美味そうに見えた」
「……もう」

新しいキャンディを口に入れる。
さっきはストロベリー味。今度はレモン味だ。
少し酸っぱいけど、さっきまで転がしていたストロベリーの甘味が混ざり合ってちょうどいい。

(これも欲しいって言うのかな)

シュウの口が大きくて良かった。
色んな言い訳をして、シュウといっぱいキス出来るから

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